【グレイテスト・ショーマン】2017年公開アメリカミュージカル映画。19世紀アメリカに実在した興行師P・T・バーナムの半生を描いた作品。
目次
映画情報
様々な差別と闘いながらも強く生きるサーカス団員たちが歌う曲には心奮わされること必至。特にレティらが歌う魂の名曲「This Is ME」は、聞けば涙が自然とこぼれてしまうほどの破壊力がある。
キャッチコピーは、夢が、踊る。
劇中曲「THIS IS ME」は第75回ゴールデングローブ賞の主題歌賞を受賞した。
そのほかにもゴールデングローブ賞映画部門で作品賞にノミネート。主演を演じたヒュー・ジャックマンは同賞で主演男優賞にノミネートされた。
原題:The Greatest Showman
上映時間:105分
監督: マイケル・グレイシー
出演者:ヒュー・ジャックマン(P・T・バーナム)、ザック・エフロン(フィリップ・カーライル)、ミシェル・ウィリアムズ(チャリティ・バーナム)、 レベッカ・ファーガソン(ジェニー・リンド)、アン・ウィーラー( ゼンデイア)、キアラ・セトル(レティ・ルッツ)ほか
【グレイテスト・ショーマン】あらすじネタバレを感想付きで紹介!
感涙必至!全曲【動画】を解説つきで紹介!
グレイテスト・ショーマンには第75回ゴールデングローブ賞の主題歌賞を受賞した「THIS IS ME」をはじめとする数々の名曲が存在します。
劇中曲を聴くだけでもこの映画を観る価値はあります。そう言えるほど「グレイテスト・ショーマン」には素晴らしい楽曲にあふれています。
ここでは劇中で披露された名曲たちを解説しながら動画を紹介していきます!
「The Greatest Show/ザ・グレイテスト・ショー」
グレイテスト・ショーマンの代表曲のひとつ「The Greatest Show」。冒頭と最後に歌われるこの楽曲は力強さとキャッチーなメロディラインが好評です。聞きやすく覚えやすく、元気になれるエネルギーにあふれた楽曲となっています。
歌詞【和訳付き】はこちらのサイトが分かりやすかったです!
【歌詞和訳】The Greatest Show / The Greatest Showman グレイテストショー/グレイテストショーマン
「THIS IS ME/ディス・イズ・ミー」
ひげの生えた女性レティ・ルッツを中心に歌われるこの楽曲は、差別と闘い力強く生きる人々の心を表現しています。「This is me」とは日本語で「これが私よ」という意味です。
上流社会のパーティーに出席しようとしたサーカス団員たちでしたが、バーナムに止められて追い返されてしまいます。一旦は引き返した団員たちでしたが、その中のひとりレティは立ち止まります。そして何も恥じることはない、これが私たちなんだと考えなおして堂々とパーティに参加したのでした。
劇中で披露されるこの楽曲は、歌詞、メロディ、ダンス、演出ともに素晴らしくまるで上質なミュージックビデオを観ているような心地がします。
ひげの生えたレティを演じたキアラ・セトルさんの魂の歌声は強く切なく琴線にふれること間違いなしの神曲でした。
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【歌詞和訳】This is Me / The Greatest Showman ディス・イズ・ミー/グレイテストショーマン
「A Million Dreams/ア・ミリオン・ドリームズ」
子供のころのバーナムとチャリティが夢を語り合いながら親交を深めていく楽曲です。子供時代から大人へと成長していく過程で夢が愛に変わる様子を幻想的に、時に情熱的に表現しています。
曲は動画の3:30あたりから始まります。
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【歌詞和訳・翻訳】A Million Dreams /The Greatest Showman ミリオン・ドリームス/グレイテストショーマン
「Come Alive/カム・アライヴ」
疾走感あふれるテンポでバーナムサーカスの躍進を小気味良く表現しています。一部市民からの反発や差別を受けながらも夢に向かって走り出すバーナムサーカス団の胸の高鳴りが今にも聞こえてきそうです。
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【歌詞和訳・翻訳】Come Alive / Greatest Showman カム・アライブ/グレイテストショーマン
「The other side/ジ・アザー・サイド」
バーナムが演出家としてフィリップを口説き落とす時の楽曲です。フィリップは気持ちの中ではバーナムのサーカスを評価していますが、周りからバカにされることを恐れて一度は断ります。
しかしバーナムの「君の壁を壊してあげよう」「君に自由を与えよう」という説得に反応して交渉がまとまっていくという流れの楽曲です。テンポよくコミカルに歌う2人のやり取りは観ていて面白いです。
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【歌詞和訳・翻訳】The Other Side / The Greatest Showman アザーサイド/グレイテストショーマン
「Never Enough/ネヴァー・イナフ」
オペラ歌手のジェニー・リンドがバーナムの主催するコンサートで披露した楽曲です。透き通るような美しさとジャンヌ・ダルクのような勇猛さをあわせ持つ天使の歌声は聞くもの全てをトリコにしました。
この公演は批評家にも絶賛され、バーナムは名実ともに上流社会の仲間入りを果たしたのでした。
ちなみにジェニー・リンドを演じたレベッカ・ファーガソンさんは実際にはこの曲を歌っていません。ローレン・オルレッドさんという歌手の女性がかわりに歌っています。
レベッカさんは若いころ音楽学校に通っていたこともあり美しい声の持ち主です。ジェニー・リンド役を演じるにあたってその美声が評価されていたのですが、彼女自身が世界最高峰のオペラ歌手の歌声を再現するのは難しいと考え、演技だけに集中したそうです。
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【Never Enough】の和訳:The Greatest Showman(グレイテスト・ショーマン)
「Rewrite The Stars/リライト・ザ・スターズ」
上流家庭で育ったフィリップと肌の色が違うことで差別されてきたアン・ウィーラーが歌う愛の歌です。フィリップが積極的に愛を伝える一方で、アンは一緒になれないと消極的な態度をとります。
その対比が悲しく時代の厳しさを感じさせます。
ちなみにフィリップとアンが2本のロープにぶら下がり、空中で回りながら歌うこの幻想的な場面。
実は直前まで演者たちには知らされておらず、ぶっつけ本番で挑んだそうです。その結果うまく距離が取れずに何度もぶつかってNGを出したようです。
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【歌詞和訳・翻訳】Rewrite The Stars / Greatest Showman リライト・ザ・スター/グレイテストショーマン
「Tightrope/タイトロープ」
この楽曲はバーナムの妻チャリティが、夫が成功して忙しくなり家族との時間が薄れていく寂しさをじっと耐えながら歌っています。覚悟を決めてバーナムについていったチャリティですが、徐々に家族の輪が薄れていくことに寂しさを感じていることを曲を通して表現しています。
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【歌詞和訳・翻訳】Tightrope/Greatest Showman タイトロープ/グレイテストショーマン
「From Now On/フロム・ナウ・オン」
全てを失ったバーナムが最後に残されていたサーカス団員との絆によって再起を決意する歌です。
バーナムの金や資産は一夜のうちに無くなりました。しかし最後に残った大切なものがありました。それはサーカス団員たちです。人と人との絆が人生には一番必要なものだと教えてくれる楽曲です。
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【歌詞和訳・翻訳】From Now On/The Greatest Showman フロム・ナウ・オン/グレイテストショーマン
ヒュー・ジャックマンや個性あふれるキャスト紹介!
主要人物のキャスト
グレイテスト・ショーマンの主要なキャスト陣です。
ヒュー・ジャックマン(P・T・バーナム役)
貧しい生い立ちにありながら、夢や家族のため懸命に働いた興行師です。19世紀アメリカに実在した人物をモデルにしています。
バーナムは当初、博物館を作りましたが全く流行らずお客さんが入りませんでした。しかし娘の一言で方向を大きく変えて「バーナム博物館」改め「バーナム・サーカス団」は大成功したのでした。
ヒュー・ジャックマンは劇中で
- 「ザ・グレイテスト・ショー」
- 「ア・ミリオン・ドリームズ」
- 「カム・アライヴ」
- 「ジ・アザー・サイド」
- 「フロム・ナウ・オン」
を歌っています。
ヒュー・ジャックマンさんのほか出演作品には『X-Menシリーズ』『レ・ミゼラブル』『フロントランナー』などがあります。
ザック・エフロン(フィリップ・カーライル役)
劇作家として落ち目だったフィリップはバーナムに誘われ演出家としてバーナム・サーカス団に入団しました。
そして中盤からは代理ショーマンを務め、最後にはバーナムから正式にショーマンの座を譲り受けたのでした。
同じバーナム・サーカス団員のアンに恋をしますが、様々な障害によって邪魔されます。
ザック・エフロンは劇中で
- 「ザ・グレイテスト・ショー」
- 「ジ・アザー・サイド」
- 「リライト・ザ・スターズ」
を歌っています。
ザック・エフロンさんのほか出演作品には『セブンティーン・アゲイン』『ネイバーズ』『テッド・バンディ』などがあります。
ミシェル・ウィリアムズ(チャリティ・バーナム役)
出番は少ないながらも夫の良き理解者で、いわゆる良妻賢母のような女性でした。
令嬢だったチャリティは裕福ながらも規律の厳しい生活に嫌気がさしていました。そこに現れたバーナム少年と意気投合して親交を深めていきます。
ミシェル・ウィリアムズは劇中で
- 「ア・ミリオン・ドリームズ」
- 「タイトロープ」
を歌っています。
ミシェル・ウィリアムズさんのほか出演作品には『ヴェノム』『アフター・ウェディング』『シャッター アイランド』などがあります。
レベッカ・ファーガソン(ジェニー・リンド役)
実在するオペラ歌手ジェニー・リンドは19世紀アメリカにおいて最も注目を集めた一人と言われています。別名「スウェーデンのナイチンゲール」と呼ばれた彼女の歌声は絶賛されました。
グレイテスト・ショーマンで披露された歌は演じたレベッカさんが歌ったものではなく、ローレン・オルレッドさんと言う方が代わりに歌っています。
レベッカ・ファーガソン(歌声ローレン・オルレッド)は劇中で「ネヴァー・イナフ」を歌っています。
レベッカ・ファーガソンさんのほか出演作品には『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』『メン・イン・ブラック:インターナショナル』『ドクター・スリープ』などがあります。
ゼンデイア(アン・ウィーラー役)
肌の色が違うことで差別されてきた女性アンはバーナム・サーカス団に入り、フィリップと恋に落ちます。しかしフィリップの親が見ている前でつないでいた手を放されたことに傷つき、別れを切り出します。
その後、2人は身分や地位よりも大切な愛に気づいて結ばれました。
ゼンデイアは劇中で
- 「ザ・グレイテスト・ショー」
- 「カム・アライヴ」
- 「リライト・ザ・スターズ」
を歌っています。
演じたゼンデイアさんはアフリカ系アメリカ人とオランダ系アメリカ人の系譜を持つ独特の魅力がある女優です。“Zendaya”はジンバブエのショナ語で「感謝の表明」という意味があります。
ちなみに発音はゼンデイヤではなくゼンデイア(ZEN-DAY-Ah)が正解だそうです。
ゼンデイアさんのほか出演作品には『スパイダーマン:ホームカミング』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『フレネミーズ』などがあります。
キアラ・セトル(レティ・ルッツ役)
グレイテスト・ショーマンに登場するひげの生えた女性レティ・ルッツです。彼女は実在した人物をモデルにしています。
バーナム・サーカス団に入団する前のレティはひげが生えていることで差別を受け、以前まではひっそりと目立たないように工場で働いていました。
しかしサーカス団の一員になって客席の前でパフォーマンスをすることで彼女はどんどんと成長していきます。
劇中で歌われる「This Is Me」はそんなレティが自分の殻を破り、堂々と「何も恥じることはない。これが私よ」と歌いあげる名曲となっています。
キアラ・セトルは劇中で
- 「ザ・グレイテスト・ショー」
- 「カム・アライヴ」
- 「ディス・イズ・ミー」
を歌っています。
キアラ・セトルさんのほか出演作品には『幸せをつかむ歌 』などがあります。
バーナム・サーカス団のキャスト
バーナム・サーカス団員たちのキャスト紹介です。
ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世(W・D・ウィーラー役)
黒人男性のパフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世さんのほか出演作品には『アクアマン』『アス』『Candyman』などがあります。
サム・ハンフリー(親指トム将軍役)
親指トム将軍は実在した人物をモデルにしています。小人症の男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
劇中「This Is Me」の中で親指将軍トムを演じたサム・ハンフリーが歌う場面がありますが、歌声はジェイムズ・バブソンという俳優が担当しています。
サム・ハンフリー(歌声ジェイムズ・バブソン)は劇中で「ディス・イズ・ミー」を歌っています。
ダニエル・エバーリッジ(リーズ卿役)
太った巨漢男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ジョナサン・レダヴィド(フランク・レンティーニ役)
寄生性双生児で3本足の男性です。パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
この人物は実在したサーカス団員をモデルにしています。フランク・レンティーニはステージ上で3本目の脚でサッカーボールを蹴るショーを行ったことから「3本脚のフットボール・プレーヤー」と呼ばれていました。
同僚からの信頼も厚く「ザ・キング」の愛称で尊敬された人物です。
シャノン・ホルツァプフェル(コンスタンティン王子役)
全身に入れ墨の入った男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
小森悠冊&ダニエル・ソン(チャン&エン・ブンカー兄弟役)
結合双生児の男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
本作で登場するチャン&エン・ブンカー兄弟は実在した人物をモデルにしています。史実ではブンカー兄弟は結合双生児のなかでもかなり長寿だったそうで62歳まで元気に暮らしていたそうです。
演じた俳優の一人にはなんと日本人の小森悠冊さんがチャン役として出演しています。
ルチアーノ・アクニャJr.(ウォルター役)
犬少年、獅子面男ライオネルという別名がある多毛症の男性です。毛量が多く顔にまで毛が生えています。パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ミッシー・パトロナリー&シェオアイフェ・コールマン(アルビノツインズ役)
アルビノ(白皮症)の双子姉妹です。肌が白いだけでなく髪やまつ毛まで白いのが特徴です。パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ジェレミー・ハドソン(顔や身体に痣を持つ男性役)
スタージーウェーバー症候群の男性です。象の肌を持つ男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
テイラー・ジェームズ(ブロックヘッド役)
全身にピアスをつけた男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ヴィンセント=オリバー・ノワジュー(デビルボーイ役)
二本角が生えた男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ティモシー・ハージェス(ストロングマン役)
怪力を持つ男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
キーサン・ブラジルフォード(白髪のアルビノ男性役)
アルビノ(白皮症)の男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
アレックス・ウォン(オリエンタルマン役)
東洋人の男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ジュリアス・ルビオ(ゴールデンボーイ役)
金色のメイクをして金色のアクセサリーを付けた男性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ディアンナ・ウォルターズ&ジェシカ・カストロ(ブードゥーツインズ役)
ブードゥー教の双子パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ナジラ・ジラム(スネークダンサー役)
蛇使いの女性です。蛇を使ったダンスパフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
クリスティーナ・ギラー(エジプションレディ役)
エジプト人の女性パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ラデュー・スピングヘル(オー・クランシー役)
身長が2mを超えていてアイルランドの巨人呼ばれています。巨体を活かしたパフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ケネス・チャン(人間大砲男役)
人間大砲とはサーカスなどで行われる曲芸のひとつです。巨大な大砲を模したジャンプ台に人間を入れてスモークとともに発射、落下地点に着地させる演目です。
人間大砲パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ニック・ジャンツ(ジェフ・ハリス役)
ジャグラーを中心とした大道芸パフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
ディン・ヤン(ナターシャ・リュー・ボルディッツォ役)
剣を使った中国演舞のスペシャリストでアクロバットパフォーマーとしてバーナム・サーカス団に入団しました。
その他のキャスト
バーナムの娘たちやチャリティの親などその他のキャスト紹介です。
オースティン・ジョンソン(キャロライン・バーナム役)
バーナムとチャリティの娘で長女です。バレーの発表会では見事に華麗な舞を披露しました。
演じたオースティン・ジョンソンさんは本作「グレイテスト・ショーマン」が記念すべき初出演となります。
キャメロン・シェリー(ヘレン・バーナム役)
バーナムとチャリティの娘で次女です。
「この博物館には生きた人が足りないわ。」という発言をバーナムにします。バーナムは娘のこの言葉で博物館から大きく方向性を変えてサーカスを始めたのでした。
ウィル・スウェンソン(フィロ・バーナム役)
主人公バーナムの父で仕立て屋をしていました。
ポール・スパークス(ジェームズ・ゴードン・ベネット役)
アメリカの新聞編集者で批評家。バーナムのサーカスを酷評した新聞記者のひとりです。のちにジェニー・リンドの公演を成功させたことで絶賛します。
「This Is Me」(ディスイズミー)に隠された想いとは?
自信がない。歌えない‥。
レティ・ルッツを演じたキアラ・セトルさんは自分に自信がなく控えめで前に出られない性格の女性でした。監督であるマイケル・グレイシーは彼女にマイクの前に出るように何度も言いますが、本人は消極的だったようです。
だからこそキアラ・セトルさんに頑張ってほしいと激を飛ばしていたんですね。
役と向き合えない。向き合えば自分自身の問題とも向き合わなくちゃいけなくなる‥。
キアラ・セトルさんはレティ・ルッツの役と向き合うことができずに悩んでいました。
役と向き合えば、自信のない自分とも向き合わなくちゃいけなくなる。それがどうしようもなく怖かったとインタビューで話してくれました。
この時のキアラ・セトルさんはその心の強さを自分は演じることができないかもしれないと思っていたそうです。
殻を破りワークショップで初披露!周りの反応は‥?
初お披露目を兼ねたワークショップ(研究集会)でキアラ・セトルさんは覚悟を決めました。自分の心の弱さを認め受け入れたのです。
彼女の感情豊かな歌声は時に弱々しく、時に激しく、途中声を震わせる場面もありながら歌うその姿は殻を破り、前進したレティ・ルッツそのものでした。
会場は割れるような拍手喝采となり、キアラ・セトルさんの歌声はその場にいた人々を感動の渦に巻き込んだのでした。
ヒュー・ジャックマンも思わず涙をこぼした
キアラ・セトルさんは初披露した歌の途中であまりに怖くなって近くにいたヒュー・ジャックマンの手を握り締めました。
ヒュー・ジャックマンは優しくその手を握り返し、彼女を支えたのでした。
曲が終わって拍手が鳴りやまない中、ヒュー・ジャックマンは感動のあまり涙を流しました。
いくつもの障害を乗り越えて完成した名曲。それが「This Is Me」
個人的に「This Is Me」という曲が本当の意味で完成したのはこのワークショップからのような気がします。
キアラ・セトルさんの持つ弱さや自身を奮い立たせた勇気と前進する気持ち、周りの彼女を応援する暖かさその全てが噛み合ったからこそ名曲「This Is Me」は生まれたのです。
ワークショップでの映像はこちらから見れますのでよかったらどうぞ!
グレイテスト・ショーマンは実話を元にしていた?
映画「グレイテスト・ショーマン」が実話を元にしていたことをご存じだったでしょうか。
19世紀アメリカにひとりの男が貧困から一代で成り上がりました。それがP・T・バーナムその人です。
正式な名称はフィニアス・テイラー・バーナム。映画「グレイテスト・ショーマン」は彼の伝記を元に作られたのです。
バーナムは「地上でもっとも偉大なショーマン」と呼ばれ、後年にはコネチカット州下院議員やブリッジボード市長に就任しています。
ショーマンとは興行師と言う意味です。バーナムは様々な興行を精力的に立ち上げ、全米各地へ巡業を行いました。その中で馬車での移動には限界があると考え興行列車を立ち上げます。
それ以降、ほかのサーカス団もこの興行列車での移動を採用しています。
彼の人格についてはいささか問題点も多く、彼が発行した新聞内で数件の名誉毀損訴訟が起こって収監された過去もあります。
バーナムが残した言葉のひとつには「大抵の人間は大抵の場合だませる」という言葉があります。さまざまな興行で成果を出したバーナムにとって真実かどうかはあまり重要ではなかったようです。
しかしバーナムが人々を楽しませることに重きを置いていたことも事実です。
彼は「最も崇高な芸術とは人を幸せにすることだ。」と語っています。
彼がどういう考えでどういう性格の人物だったかは今となっては知る由もありませんが、彼が起こした偉大な成果は確実に後世に影響を及ぼしています。
人の一生は長いから、良い側面と悪い側面が出るのは仕方のないことなのかもね。
グレイテスト・ショーマン続編はある?
数々の賞を受賞し、大ヒットを記録した「グレイテスト・ショーマン」。
監督のマイケル・グレイシーはすでに続編の準備を進めているそうです。
またヒュー・ジャックマンは英BBC Radio 2『Steve Wright’s Big Guests show』に出演した際にこう語っています。
「前作は完成まで8年かかった。その8年間は役者を見つけるためだけに費やされたわけじゃないんだ。脚本や曲を書くことにはとても時間がかかるんだ。」
ヒュー・ジャックマン自身は続編に出たいとの意思を表明していますが、バーナムが中心の物語になるかは分からないとも語っていました。
監督であるマイケル・グレイシーは続編について今様々な議論をしている段階だと話しています。
このことからも続編の話が進行中であることは間違いありませんが、もうしばらくは時間がかかりそうです。
前作が8年なら次作も8年かかるかもしれないってことか。
うーん。首を長くして待つしかない!
映画制作はアカデミー賞がきっかけだった?
実は「グレイテスト・ショーマン」が制作されるきっかけとなったのは、ある出来事があったからだそうです。
2009年に行われた第81回アカデミー賞の司会を務めたヒュー・ジャックマンはオープニングでノミネート作品をミュージカル風に紹介しました。その後もミュージカル映画をからめたパフォーマンスを行い会場を沸かせました。このサービス精神あふれるパフォーマンスをみたプロデューサーのマーク・ローレンスが感銘を受け、ミュージカル映画を一緒に作ろうと持ちかけたそうです。
「グレイテスト・ショーマン」が酷評された理由とは?
本作は観客と批評家のあいだで評価に開きがあり、話題になりました。
観客側はおおむね高評価で、批評家側が低評価と言う結果になっています。批評家側の主な意見としてストーリーが軽すぎたこと、人道的にデリケートな話なのに、バーナムを持ち上げすぎていることなどが挙げられました。
一方観客側の評価は、とにかく曲が素晴らしく感動したといった意見が多かったようです。
一説には、劇中で批評家をバカにした発言をバーナムがしていたことに対する怒りのあらわれだという意見もあります。
ここからは個人的な意見ですが、たしかにストーリーに重厚感はありませんでした。ひとりひとりのキャラクターを掘り下げるシーン(特にレティ・ルッツ)はもっとあっても良かったように思います。
ただこの映画に関して言えば、それを凌駕するほどの楽曲の良さが際立っている珍しい作品だと思いました。
ミュージカルの新しい可能性を垣間見た映画に仕上がっているので総合的に見れば大満足の出来だったと思います。
ストーリー展開に少し不満があっても、曲と演出が神がかっているからボクは総合的に見て大傑作だと思った!